ハチ被害からの予防対策

ハチというと、野原や山にいるイメージがありますが、ハチの中にはキイロスズメバチのように住宅街に巣を作る種類もいます。特に、キイロスズメバチは攻撃性が強いため、刺激すると刺されることも少なくありません。ハチを見かけたら近づかないことが一番ですが、巣を作られてしまったら何にもなりません。ハチの被害に遭わないためには、巣を作らせないことが最善の予防策になります。

ハチを近づけない対策

最初に採る策はハチを自宅に寄せ付けないように、予防効果のある駆除スプレーや木酢液などを撒きます。ハチが自宅に寄って来なければ、巣ができることもありません。

・駆除スプレー
駆除スプレーにはハチが嫌がる成分が含まれており、吹きかけた場所にはハチが近寄らなくなります。即効性だけではなく、1ヶ月くらいは効果を発揮します。ホームセンターなどで販売されており、入手が容易です。

・木酢液
木酢液とは、木材を乾かした際に生じる液体の上ずみのことで、ハチが嫌う焦げ臭いにおいがします。木酢液を塗ると、ハチが寄ってきません。木酢液もホームセンターなどで購入できます。

ハチが巣を作る場所を封鎖

ハチの巣の予防には、ハチが好んで巣を作る場所を無くすことも重要です。ハチが好む場所には特徴があり、家の敷地内では以下のようなスポットが該当します。
・軒下などの出入りしやすい場所:たくさんのハチが同時に活動できます。
・屋根裏などの閉鎖的な空間:風雨や外敵から巣を守ることができます。
・木の根元や土の中:自然の中に隠れて安全な上、エサを見つけやすくなります。

できる限り、上記の場所を塞ぐ、ネットをかぶせる、駆除剤を塗布するなどで、ハチが巣を作るだけの長時間の活動ができないようにします。なお、ハチは乾燥を好むため、定期的に水を散布するのも有効です。

ハチを捕獲

ハチを捕獲できる道具が市販されており、自宅近くに来るハチを捕獲してしまえば、巣を作ることができません。捕獲機の中にハチをおびき寄せる液体の詰まった罠が入っており、捕獲機に入り込むと外に出られなくなります。ハチの来そうな場所に捕獲機を設置しておくだけで済みます。なお、ハチは1年中巣を作っているわけではありません。巣を作り始めるのは4~5月です。4~5月頃に、冬を越した女王バチが活動を開始し、単独で巣を作る場所を探します。この時期は女王バチが単独で行動しており、攻撃性も低いため、巣作りを防止するには最も効果的です。いったん、巣ができてしまうと、働きバチが巣を守ろうと攻撃的になります。

まとめ

ハチの被害から身を守るには、ハチを近づけさせない、巣を作らせないことが最善の予防策です。ただ、できてしまった場合は巣を駆除するしかありません。しかしながら、巣が以下の場合は被害防止のため、自分で行うのではなく専門業者に依頼した方が得策です。
・ハチの種類がスズメバチである。
・巣の大きさが15cmを超えている。
・巣が閉鎖的な場所にある。